坂 村 真  民  の  世  界

よ う こ そ タ ン ポ ポ 堂 ヘ(最終更新2002.4.20)

   (奈良県吉野山の千本桜・上千本から2002年4月6日撮影)

ようこそ、坂村真民の世界へ、ようこそタンポポ堂へ、真民さんの詩の魅力と真民さんに関する情報をあなたに届けます。

1.詩 国 5 月 号 2. タ ン ポ ポ 堂 か ら 
3.朴庵(ほうあん)例会のご案内 4.坂村真民全著作一覧 
5.詩国バックナンバー 6.タンポポ堂ライブラリー(吉野千本桜)
7.作成者からのご挨拶 8.坂村真民関連HPリンク集
9.メッセージボード  

     あなたは  人目の来訪者です。 


坂村真民さんの略歴

明治42年1月6日  熊本県に生まれる。8歳の時に、父親

の急逝によりどん底の生活に落ちる。5人兄弟の長男とし

て母親を助け、幾多の困難と立ち向かう。昭和6年 神宮皇

学館(現皇學館大學)を卒業。25歳の時、朝鮮にて教職につ

き、36歳全州師範学校勤務中に終戦を迎える。昭和21年

から愛媛県で高校の国語教師を勤め、65歳で退職、以後詩

作に専念する。始めは短歌を志し、昭和12年『与謝野寛

評伝』を著している。四国に移住後,一遍上人の信仰に随

順して仏教精神を基調とした詩の創作に転じる。昭和37年、

月刊詩誌「詩国」を創刊、以後毎月、一回も休むことなく発

刊し1200部を無償で配布している。また詩の愛好者によっ

て建てられる真民詩碑は日本全国47都道府県に分布し、

その数は現在,海外の20基と合わせると約636基となる。

主な著書は、4.「坂村真民全著作一覧」に載せてます。

(南股小学校の除幕式にて(12.9.16撮影)

                                                                


1.詩 国  5 月 号 第 四 十 一 巻 5 月 号
             
      願  い

  念ずれば

  花ひらく


わたしはもう

これだけでよい

千年の後

いくつかの碑が

広野のどこかに

建ち残り

呼びかけて

くれるだろう

鳥よ

その時

お前も

一緒に

叫んでくれ

    白 木 蓮

   しんみんさん
   九十三歳に
   なりましたねと
   タンポポ堂の
   白木蓮が
   わたしに言う
   ここに来てから
   すぐに植えた
   連理の木蓮よ
※連理とは根が一つになっているもの


   九十三歳の春

    夫に向かって
    春を告げる
    白木蓮の
    見事さよ
    下から眺め
    上から眺め
    花の心を
    わが心とする
    九十三歳の春

   タンポポ堂のタンポポ

    タンポポ堂のタンポポが
    いっせいに咲き出した
    植えたのは
    一つもない
    みんな飛んできたのだ
    愛する花よ
    世界の花よ
    幸福をまき散らす花よ

    八 字 十 音

    念ずれば
    花ひらく


   しんみんは
   この八字十音のために
   生まれてきたと言っても
   過言ではない
   花は
   この言葉を知らせるために
   咲き
   鳥は
   この言葉を告げるために
   鳴く
   ああ
   八字十音の真言よ
   永久(とわ)なれ

   北 国 の 朴

   五月は朴の月
   わけても北国の朴たちが
   わたしを呼ぶ
   アイヌの人たちが
   ふくろうと共に
   わたしを呼ぶ
   朴は孤独だ
   だからいつも毅然として
   友を求めるのだ
   わたしが朴を愛するのも
   この孤立性にある
   北国の朴よ
   清らかであれ

   

    宇宙のなかの二人

   深夜起きていて
   ふと
   宇宙のなかの二人ということを
   思った
   かつて大和(やまと)の国が
   生まれようとした時
   いざなぎ
   いざなみ
   の二神が
    あなにや(愛)し えをとめ
    あなにや(愛)し えをとこ
   と声をかけ合ったのを
   思い描いた
   妻は言葉の出ない人間に
   なってしまったが
   心で言っているのが
   その眼でわかるので
   宇宙の中の二人の神のことを
   思い浮かべ
   わたしの心はなごむ
   いま日本は
   荒れに荒れているが
   国造りの二神の愛のことばを
   わたしは思い
   特に愛媛の国に来たことを
   感謝し
   新しい日本を造って行きたいと
   念ずる
   それこそ
   大宇宙大和楽の
   根源だからである

 岩手のよもぎ餅

   石川啄木も
   宮沢賢治も
   食べたであろう
   岩手県の草餅
   それも雪の中から
   よもぎを摘み
   家でこしらえたという
   心のこもった
   よもぎ餅を頂き
   四国に居て食べる
   よもぎ餅の
   おいしさよ
   ありがたさよ
   詩縁の
   うれしさよ


  祈 り と 信 仰

   一日でも
   長く生きて
   一回でも多く
   詩国賦算をする
   それが
   九十歳を過ぎての
   わたしの祈りであり
   信仰である
   愛するタンポポよ
   朴よ
   守ってくれ
   力を与えてくれ

   祈 り と 詩

   どんなことがあっても
   人間不信に
   堕(だ)してはならぬ
   大宇宙は
   真善美から
   できているのだ
   だから
   闇が光となる世の
   実現を信じ
   祈りとしよう
   そのための
   詩であれ

    これでよいのであろうか

   米を作るといっても
   機械が植えてくれる

   野菜も
   中国で作り
   それを食べている日本人

   食う人が
   どんな病気になろうと
   考える人もなく
   農薬漬けの果実   .
   海の魚も
   薬で育ち
   危険極まりない
   食生活
   飲む水さえ
   買わねばならぬ
   時代となった
   あとはもう書きたくないので
   書かないが
   明治、大正、昭和、平成と
   生きて来て
   ただただ頼むのは
   二十一世紀を生きる
   若い人よ
   どうか日本国の使命を知って
   生まれてきて良かったという
   和楽の国にしてくれないか

 九十歳代の真民訓

   生きるのだ
   生きるのだ
   体に気をつけ
   体をいたわり
   詩心を深め
   宇宙和楽の祈りに
   生きるのだ

   朴 の 声

   五月は朴の月
   愛する朴が
   賢い朴が
   誠実な友情という
   花ことばを
   告げています
   どうか皆さん
   その声を聞いてください

後    記     

 
                      1  花 ま つ り


 伊勢にある神道系の学校を出ながら、仏教伝道文化昔を頂くような詩人になったのは、花と深いつながりを持って

生きてきたからである。

 私が仏教説話のなかで一番好きなのは、粘華微笑(ねんげみしょう)である。これは世尊晩年のことである。

ある日世尊は、一輪の花を持って、説法の座につかれ、その花を皆の前に粘じられた。大衆は今日は特別良い話が

聞けるものと、心たかぷり待ったが、世尊は何もおっしゃらない。

 その時、迦葉(かしょう)だけが、にっこりした。それで世尊は、わたしの本当の教えを、迦葉に伝える。

つまり仏法というのは、以心伝心である。学問でなく、修行の積み重ねでもない。春になると花々が咲き出す、

花の心のわかる人間になることである、と解していいだろう。

 念ずれば
 
 花ひらく

 私はこの八字十音を、真言として提唱してきた。 花の下で生まれ、花の下で亡くなられた人間としての

最高最尊のお方を称える花まつりよ。何という美しい言葉であろうか。


                     2  五 月 は 朴 の 月

 地球上に一本でも多く朴を植えよう、という念願で、全国朴の会をこしらえている私たちには、五月は朴の月として、

祝祭してきたのである。

 横浜市磯子区上町に、宝積寺(ほうしゃくじ)というお寺がある。仏縁というものは、不思議なもので、宝が朴と

つながり、朴積寺として、私たち朴族の本山となっている。日本全国のお寺の中で、こんなにたくさんの朴の木を

植えてあるお寺はないであろう。

 もう一つ付け加えるならは、朴は瑞鳥である鳳(ほう)に通じ、とり年生まれのわたしには、縁の深い宇である。


                     3  明 る く 生 き る

 今のところたった一つしかない地球が、どうしてこうも殺し合いばかりするのであろうか。何万個と地雷を造る人間

たちがいる。海こ囲まれた日本は,それだけでも、どれだけ幸せかわからない。私が、釈尊の数えに心を傾けるのは、

戦争をされなかったからである。

 一年中で一番明るいのは五月であろう。桜の頃の山もいいが、つつじの花が咲く五月の山のお寺に、小学校の時

よく遠足をしたが、今でも温かいものが湧いてきて、なつかしくてたまらない。

 明るく生きよう!!どんな世の中になろうと、すみれや、たんぽぽの咲く、大地の暖かさを忘れずに、明るくいきて

ゆこう。私は仏島四国と言っているが、八十八のお寺で結びつながっている四国に来たことが、嬉しく、ありがたい

のである。

毎月、最初の日曜日、重信大橋の砥部岸にある開花亭で、朴庵例会を開いているので、どうか四国の土を踏んで

下さい。二度とない人生である。旅はいいものである。旅は道づれ、世はなさけである。


                        4   合   作

 念ずれば花ひらく、八字十音の真言は、わたしと母との合作である。よく聞かれるので、このように答えたい。

母の念がなかったら、生まれてこないし、わたしが目の病気にかかり、失明寸前にならなかったら、この真言は生まれ

てこなかったであろう。真の神仏は、どん底に在ます、これはわたしが体験した信仰である。


                        5  前 月 号 よ り

 最近特別多くの方が、いろいろ感想を書いて送ってくださる。老齢になったので、お一人お一人に返事を書くことが

できず、まことに相すまないが、御寛容ください。

 今月号は四七九号になります。私の今の祈りと願いは、五百号になるまで、ポケずに詩を作り、文を書くことです。

あと、二十一回出せば五百号になります。大宇宙大和楽のお力を頂き、念願成就に向かって、前進致します。

 さて、前月号は 一位 妻に与うるうた、二位 念の火柱、三位 暗雲、四位 まなざし、五位 光るものでした。

 お互いしっかり生きてゆきましょう。

 
      詩   国  ト ッ プ ペ ー ジ へ

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