坂 村 真  民  の  世  界

よ う こ そ タ ン ポ ポ 堂 ヘ(最終更新2002.8.26)

   (長浜町今坊の夕陽・2002年6月22日撮影)

ようこそ、坂村真民の世界へ、ようこそタンポポ堂へ、真民さんの詩の魅力と真民さんに関する情報をあなたに届けます。

1.詩 国 9 月 号 2. タ ン ポ ポ 堂 か ら 
3.朴庵(ほうあん)例会のご案内 4.坂村真民全著作一覧 
5.詩国バックナンバー 6.タンポポ堂ライブラリー(奄美大島)
7.作成者からのご挨拶 8.坂村真民関連HPリンク集
9.メッセージボード  

     あなたは  人目の来訪者です。 


坂村真民さんの略歴

明治42年1月6日  熊本県に生まれる。8歳の時に、父親

の急逝によりどん底の生活に落ちる。5人兄弟の長男とし

て母親を助け、幾多の困難と立ち向かう。昭和6年 神宮皇

学館(現皇學館大學)を卒業。25歳の時、朝鮮にて教職につ

き、36歳全州師範学校勤務中に終戦を迎える。昭和21年

から愛媛県で高校の国語教師を勤め、65歳で退職、以後詩

作に専念する。始めは短歌を志し、昭和12年『与謝野寛

評伝』を著している。四国に移住後,一遍上人の信仰に随

順して仏教精神を基調とした詩の創作に転じる。昭和37年、

月刊詩誌「詩国」を創刊、以後毎月、一回も休むことなく発

刊し1200部を無償で配布している。また詩の愛好者によっ

て建てられる真民詩碑は日本全国47都道府県に分布し、

その数は現在,海外の20基と合わせると約636基となる。

主な著書は、4.「坂村真民全著作一覧」に載せてます。

(南股小学校の除幕式にて(12.9.16撮影)

                                                                


1.詩 国  9 月 号 第 四 十 一 巻 9 月 号
             
                                                                     
 年 輪

 樹が好きなのほ
 年輪を持つ
 からである
 屋久島の
 縄文杉は
 七二〇〇年の
 年輪を持つ
 日本最長寿の
 聖樹である
 このたぴこの島に
 念ずれば
 花ひらくの
 碑が建ち
 縁を結ぷ
 ことになった
 しんみんよ
 お前も年輪を持つ
 人間となれ

 宇宙は美しい

捨てて
捨てて
琵琶
一つになり
飛天となる
これが
わたしの祈り
わたしの願い
茜の雲が
たなびき
夜が明け
鳥たちが
飛んでゆく
ああ
どんなに
世が乱れても
宇宙は
いつも美しい


 真 心

宇宙を説明せよと
言われたら
真心と
答えたらいい

神とは何か
仏とは何か
説明せよと
言われたら
真心だと
答えたらいい

それで
「心の薬」の扉書きは
真心とした
真心こそ
世界平和の
根源である


 男ありけり

坂村真民という
男ありけり
若きよリ
世捨てびとの
道を好み
金に縁なき
詩歌を好めり
若きより
夢に生き
落魄(らくはく)の
街を好めり

白髪となリ
その思い
なお消えず
軽い衣
風に吹かれ
一人行くなり


 鳩  笛

ひとり
鳩笛を吹き
白雲を眺め
時を過ごす
サッカーの決戦
勝負の日
静かなり
タンポポ堂
静かなる
わが世界


  赤シャツサポーターたち

 もう日本には帰らない覚悟で
 この国を愛したわたし
 サッカーW杯を
 勝ち抜いてゆく
 選手と
 サポーターたちの
 応援熱狂の渦巻き
 勝負の世界は
 好きでないわたしも
 韓国ゆえに
 心を熱くし
 テレビ応接をする
 ああ
 生きながらえて見る
 この国の人たちの
 喜びの声
 大合唱の
 赤シャツ
 サボーターたち

  虹 の 人

この人は
虹を持ってくる人だった
この人と
スリランカに行った時も
何回か虹がたった
タンポポ堂に来られた時も
帰られた直後
すばらしい虹がたった
この人と一緒に
飛行機に乗っていると
下方に虹が立っていた
虚子(きょし)の句に
人の世も斯く美しと虹の立つ
というのがあるが
わたしの好きな句である
わたしの詩にも
海から海に立つ虹
というのがあるが
あの時の虹は
今も瞼から消えない
祖国が乱れた故か
虹が立たなくなった
若い人よ
どうか虹の立つ
美しい国にしてくれないか


 飛天になれ

生きるのだ
生きるのだ
そう自分に呼びかけて
わたしは朝を迎え
自らを励ましている
老いのなげきは
世尊もなし給うた
しんみんよ
お前もなげき
生きるのだ
そして飛天になれ
飛天には嘆きはない
あるのは
アーウン アーウンだけだ


 心の薬を飲もう

   1
心の薬を飲もう
朝日を拝んで
飲もう
今日をしっかと
生きるために

   2
心の薬は
宇宙からの
贈リもの
一家揃って
飲もう

   3
心の薬は
不思議な薬
消災
招福
念願
成就
みんなで飲もう

   4
体の薬は
いくらも出ている
でも
心の薬は初めてだ
一人でも多くの人に
飲んでもらおう

   5
しんみんよ
お前はそのため
九十歳まで
生かしてもらったのだ
これから九十代を
この薬の製造と
販売に
宇宙の力を頂いて
尽瘁(じんすい)するのだ
お前に与えられた使命が
そこにあることを知れ


 生きること

生きることが
わたしの信仰だ
詩を書き
「詩国」賦算(ふさん)をし
一日でも長く
生きるのだ
中川一政さんは
九十七歳まで
生きられた
まさに生命の王者だった
いい字を書け
愛に溢れる字を書け


 この二つを

じぶんには
きびしく
ひとには
やさしく
この二つを
しっかと
丹田(たんでん)に
打ち込むのだ
しっかリしろ
しんみん

                   後        記

                      1   若い日、どこで過ごしたか

  一番感受性の強い若い日を、どこで過ごしたか、これは一生のうち、大きなものを持つであろう。 私は旧制中学

三年の時、伊勢の神宮皇学館を卒業し、新任された若い先生に心ひかれ、その先生の出られた学校に入ったので、

伊勢という処は、今日にいたるまで、なつかしい処である。

  ここでの四年間は、九十三歳になった今でも、体のなかに残っている。

  さてどうして、こんなことを書き出したかというと、昨日、伊勢市に居られる読者の方から、「宣長飴」というのを頂

き、ロに入れていると、なつかしさが体に湧き、伊勢で過ごした四年間のことが、自分の一生のなかで、虹のようなも

のであったと、しみじみ思われて、今では駄菓子であるこの飴が、伊勢から頂いたものだけに、とけてなくなるまでロ

に入れていた。

  宣長というのは本居宣長である。

  私が「一人でいい」と言ったりするのも、頭の中には、この人が居るからである。この人と賀茂真淵(かものまぶち)

との出会い、それが日本を変えた。

 「宣長飴」をロに入れながら、私は、そんなことを思った。

                   ※宣長は伊勢松坂の人である。

                   2 与えられたものは皆受けて善処せよ

  生まれては来たが、わたしはいろいろのものを受けてきた。第一は体が小さいことだった。

中学(旧制)に軍事教練が実施され、一人一人に鉄砲が与えられた。その時三人だけが三人式歩兵銃より小さい

ので、騎兵銃が与えられた。この時ほど自分がどんなに小さいか、くやしくてならなかった。鉄砲をかついで町中を

行進すると、騎兵銃をかついだ三人が嘲笑された。若い時のわたしは 人並みの身長になることが最大の念だった。

  徴兵検査の時、筋骨薄弱第二乙の烙印を押され、おまけにお国のためにならん奴だと、徴兵官から言われ、

未だにあの時の悔しさが体に残っている。

然し大戦争となり、その頃の立派な体格だった者は、殆どあの世に行っている。

  私が満八歳の時、父が急逝し、一家はどん底に落ちた。中学(旧制)など行ける生活でないのに、 母は中学に

入れてくれた。それだけでなく、伊勢の学杖まで許可してくれた。

 私が九十歳を越えても「詩国」賦算をしているのも、そうした母への御恩返しである。

 神道の学校を出て、仏教に入ったのは、釈尊の広大無辺の数えに打たれたからである。

 度々病気をしたが、「詩国」は一回も休むことなく発行し、今日に及んでいる。

 与えられたものは皆受け入れて、善処して来たからである。

                 3 八月は原爆の月

 八月は原爆の月、このことを忘れてはならない。
 
 私が初めて被爆地広島を訪れたのは、ここで世界仏教徒大会が開催されたからである。
 
 まだあのドームは殆どそのままの状態だった。私は平和と戦争反対の英訳された真民詩を各国の人に配った。

 わたしは戦争反対者である。
 
 もう日清日露戦争とは違うのである。
 
 日米同盟をしているからといって、一兵たりとも一艦たりとも、戦争に加担してはならぬ。老人の頑固さで言っている

のではない。原爆ドームの中で、そう自分に言い聞かせたからである。

 広島市長の誓い文の言葉は、去年も良かったが、今年も良かった。心を打たれた。この世を去ったら飛天となり、

原爆忌がきたら、ドームの上から、平和への詩を唱えようと思った。

                 4 新刊「心の薬」   

 何回も書くが、いい本である。皆さんが、そう言って下さる。チラシを入れる時には書かなかったが、まだ手にして

おられなかったらタンポポ堂宛に注文して下さい。扉書きして送ります。千八〇〇円十税・送料込み二二〇〇円です。

                  5 前月号より

 毎月読後の感想を頂き、激励され、五百号に向かって自分を鞭打ち、体を大事にして、この大念願を成就したい

のです。

 一位 言は神なりき。 二位 詩国とは。 三位 無け礙。 四位 悲しみが帰ってくる。五位 声でした。

 ハガキでいいです。鞭打ってください。

      詩   国  ト ッ プ ペ ー ジ へ

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