坂 村 真  民  の  世  界

よ う こ そ タ ン ポ ポ 堂 ヘ(最終更新2003.8.24)

   ( 青森県 八 甲 田 山 ブ ナ 原 生 林 ・2003年8月8日撮影)

 

1.詩 国 9 月 号 2. タ ン ポ ポ 堂 か ら 
3.朴庵(ほうあん)例会のご案内 4.坂村真民全著作一覧 
5.詩国バックナンバー 6.タンポポ堂ライブラリー           (八甲田山・奥入瀬)
7.作成者からのご挨拶 8.坂村真民関連HPリンク集
9.メッセージボード  

     あなたは  人目の来訪者です。 


坂村真民さんの略歴

明治42年1月6日  熊本県に生まれる。8歳の時に、父親

の急逝によりどん底の生活に落ちる。5人兄弟の長男とし

て母親を助け、幾多の困難と立ち向かう。昭和6年 神宮皇

学館(現皇學館大學)を卒業。25歳の時、朝鮮にて教職につ

き、36歳全州師範学校勤務中に終戦を迎える。昭和21年

から愛媛県で高校の国語教師を勤め、65歳で退職、以後詩

作に専念する。始めは短歌を志し、昭和12年『与謝野寛

評伝』を著している。四国に移住後,一遍上人の信仰に随

順して仏教精神を基調とした詩の創作に転じる。昭和37年、

月刊詩誌「詩国」を創刊、以後毎月、一回も休むことなく発

刊し1200部を無償で配布している。また詩の愛好者によっ

て建てられる真民詩碑は日本全国47都道府県に分布し、

その数は現在,海外の20基と合わせると約657基となる。

主な著書は、4.「坂村真民全著作一覧」に載せてます。

(南股小学校の除幕式にて(12.9.16撮影)

                                                                


1.詩 国  9 月 号 第 四 十 二 巻 9 月 号
             
 金鉄の遺伝子

 人殺しの国に
 荷担する
 そういう行き方が
 もしわたしの
 遺伝子のなかに
 あったとするならば
 それは早速
 除去しなければならぬ
 そのことをこのごろ
 特に強く感ずる
 二度と銃をとるな
 それはわたしの遺言
 祖国を守り抜く
 金鉄の遺伝子

 ツバメのことば

わたしたちは   
日本が好きなので
春来て
巣づくりをし
子を生み
子を育て
秋になると
南方に帰ります
どうかわたしたちのように
日本を愛し
いつまでも
良い国にしてください
戦争など
二度としない
良い国でありますよう
これがわたしたちの
願いであり
祈りです

 ん音の奇跡

真民(しんみん)という別名は
いい字
いい音
んが二つある
坂村真民と書けば
はん
そん
しん
みんと
んが四つある
弱い体のわたしが
九十のよわいを
越すことができたのも
ん音のおかげである
アーウン
アーウン
と宇宙音を唱え
詩国賦算(ふさん)の大願を
成就しよう

 愛の本つ国

四国に来てよかった
それも
愛媛県に来てよかった
 あなにやしえをとこ
 あなにやしえをとめ
と若い二人が
言いかわし
誓いあい
国産みされた
伊予の国えひめに来てよかった
伊予はよい国
えひめは
愛の本つ国

 力 ー ン

カーン
カーン
カーン
これは不動明王の真言(しんごん)
特にとり年生まれの者の真言
九十歳を越え
この真言が
特別ありがたい
鐘が鳴る
カーン
カーンと
覚悟はよいかと
不動明王の
鐘が鳴る

 長 い 人 生 よ

彼女は
まだ十七だった
父母は早く去り
一番上の兄さんに
育てられ
女学校を卒業し
兄さんと一緒に居た

仲人さんと母とは
親しかったので
わたしの縁談を受け
彼女との見合いを
母と相談し
きめてくださった
それでわたしは
彼女と会うため
朝鮮から
鹿児島に行き
見合いをした
話はその場できまり
年が明けたら
式を挙げることになった

思えば不思議な出会いである
彼女から言えば
十七歳で一人の男に出会い
人生が決まったと言ってよい
ああ六十九年の
長い二人の人生よ
今ふすま一つへだてて
共に苦しみ生きているが
許してくれと祈るのみである

 霊の存在

酋(あかね)は
死んで生まれた
その茜が
復活し
わたしに会いにきた
そうした体験を持っているので
わたしはイエスキリストの
復活を信ずる
わたしは茜を通して
霊の存在を
信ずる

 薬

万病の薬
それは宇宙の気が
一番強く動く
寅の一刻午前三時三十分
外に出て
宇宙の気を吸飲すること
その次は
初光吸飲
今わたしは
重信川の堤防に立ち
合掌し礼拝し
初光を吸飲している
一人歩きはできないから
手押し車を押しての
初光吸飲行である
光を収うこと
気を吸うこと
お金はひとつも要らぬ
万病の薬である
やってごらんなさい

 母 念 の 碑

石川さんの
御発願で
淡路島の
八浄寺に
母念の碑が
建立されることになった
多くの碑のなかで
母念の碑は
初めてである
母念とは
母を思うことである
人はすべて
母から生まれてくる
母がしっかりしていたら
すべての人は幸せになる
母なる星地球よ
平和であれ
幸せであれ
と淡路島に建つ
母念の牌よ
永遠(とわ)なれ
不滅であれ
第六百七十八番碑よ

 忘 れ る な

頭よhリ足
足を忘れるな
花より根
根を忘れるな
見えるものより
見えないものを忘れるな

 念 彼 観 音 力

わたしの命の火が
消えようとした時
これから四国に行ってきますと言って
杉村春苔尼先生の枕元に立たれた
若い観世音菩薩さま
よろしくお頼みしますと言って
すぐに描かれた
覿世音菩薩さまを
守り本尊として
わたしは生きてきた
ああ
念彼観音力の
ありがたさよ

                   後        記
                           
             1   一 寸 先 は 闇 か 光 か  

 セロハン紙があった。それがすべってころび、強く腰を打ち、二ケ月余り痛みが治らず一人歩きができなくなり、

階段もあがれなくなり、下の部屋に寝起きする生活となった。下の部屋には、ふすまをへだてて脳血栓の妻が

寝て居り、思いもかけない生活をすることになった。

 世間的に言えば、一寸先は闇である。交通事故なども、そうである。しかし、それでいいかとわたしは考えた。

 わたしは神仏の存在を信じている。死ぬような病気もしている。不思議に助けられている体験もいくつか持って

いる。宇宙的に言えば闇は裏に光を持っているのである。

 闇を突破すれば

 光がある

 そう信ずる人間にならねばならぬ。
 
でないといつまでも人殺しの戦争は続く。

 痛みに耐えながら、そう考えた。今の日本は闇かもしれない。夢も希望もない闇の時代だと思う人たちで、

一ばいの日本かも知れない。光を持とう。光を吸おう。わたしは毎朝、歩行車を押しなが

ら近くの重信川の土手に行き、まっ赤な初光を吸飲しているのであるが、日の本つ国に生まれ、この信仰を

持ったことを感謝する一人である。

 どうか皆さん、一寸先は闇であるが、その先は光であることを信ずる人になって貰いたい。


                2  母 念 の 碑 の こ と

 今月号の詩の中に母念の棉の詩があり、多くの詩碑があるが、この碑は今までにない碑なので、わたし

には実にありがたい。その意味で発願者の石川洋さんに感謝したい。

 淡路島は四国と本州とを結ぶ島であり、できあがったらどうか皆さんも除幕入魂式に参列してください。

私も参り度いので、その折皆さんにもお会いできるだろうと、念じています。

               3  遺 伝 子 の こ と

 わたしの遺伝子がどんなものであるか、それは知る由もないが、若し悪い遺伝子があるとするならば、

わたし一代限りで、それは除去し、よい遺伝子に変えねばならぬ。そのことが気になり今月号の巻頭詩に

「金鉄の遺伝子」という詩を載せたのである。

わたしの先祖の誰かが人殺しの戦争に荷担して、その遺伝子が若しわたしの遺伝子にあるとするならば、

それを除去して、二度と銃を執らない人間にしなければと、強く感じたからである。私は徴兵検査の時、

筋骨薄弱、お国のためにならん奴だと、ひどい言葉を受けたのであるが、二回も召集令状を受け、銃を取ら

されたが幸い敵に銃を向けず戦争は終わった。遺伝子はどうすることもできない。祖先にどんな人間がいたか、

それは知る由もなく、自分の罪ではないが、遺伝子の善し悪しは、どうすることもできない。人間に生まれた

以上、そのことをよく考えて、善い遺伝子の持ち主とならねばならぬ。

 現在は悪い遺伝子の持ち主が、世界中をこんなに暗黒の世にしている感がしてならぬのである。


                4  広 島 原 爆 の 日

 きょうは、広島原爆の日。

 わたしは新設の迫撃砲部隊の一兵卒として韓国の光州に居たので、原爆のことも知らず、終戦になった

ことも知らず、日本の一番大事な時を体験Lていない。それで世界仏教徒大会が広島で開催された時、

わたしは、英訳「法蔵菩薩の平和への祈り」を各国の人に配布したのであった。その頃はまだ原爆の生々しい

ものが残っていた。わたしの詩集の中には、その時の詩がいくつか残っている。

 日本人はこの日を忘れてはならぬ。


                 5  前 月 号 か ら  

 一 位 「ふすま一つへだてて」。 二 位 「曾て」。 三 位 「とらわれるな」。 四 位 「朴愛」。 

 五 位 「一体」。 ありがとうございました。

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